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防災食は地元産米で 信州食品連携協が「フリーズドライ米」開発

プロジェクトで開発したフリーズドライ米を持つ堀内部長

 松本市や安曇野市の米飯加工業者ら4社でつくる信州食品事業者連携協議会の「防災食プロジェクト」が、地元産米を使った「フリーズドライ米」を開発した。被災し心細い思いをしている時、安心・安全で慣れ親しんだ地元産米で元気を出してもらう狙い。秋ごろから一般に販売したいと準備を進めている。

 防災食に多い「アルファ米」はご飯を熱風で乾燥するが、フリーズドライ米は凍結してから真空で乾燥するため、熱が加わらず風味が残りやすい。開発したフリーズドライ米は1袋50グラムで、戻すとご飯1膳分になる。湯だと5分、水でも20分で戻り、さらなる時間短縮を研究中だ。おかゆもある。保存期間は5年半となる。
 プロジェクトは昨年10月にスタートした。メンバーのマイパール長野(安曇野市)が調達した県産米「風さやか」を豊炊飯(松本市)が炊飯し、おむすびころりん本舗(安曇野市)がフリーズドライ化する。ナガレイ(長野市)が販路に乗せる。今後は、使用する米の産地を「松本市産」「安曇野市産」などと限定することも構想する。
 事務局のおむすびころりん本舗・堀内宣昭取締役企画開発部長は「アウトドアにもおすすめ。さらに良いものにしたいので一般の人に意見を聞きたい」と話している。協議会が14日午後2時から松本市中央4の市勤労者福祉センターで開く公開講座で試食できる。問い合わせはおむすびころりん本舗・堀内さん(電話0263・77・2461)へ。