教育・子育て

高校生の熱演、にぎわう客席 吹奏楽部演奏会の入場制限緩和

冒頭で「北のオーロラ」を演奏する部員たち

 松本蟻ケ崎高校吹奏楽部第33回定期演奏会が3日、キッセイ文化ホール(松本市水汲)で開かれた。中信地域の高校定期演奏会シーズンのトップを切っての開催で、部員約60人が大編成で迫力あるサウンドを客席に届けた。新型コロナウイルス禍による活動制限が緩和される中、4年ぶりに入場制限せずに開催する動きが広がっている。

 約900人が客席を埋めた。全部員が演奏する「北のオーロラ」で幕を開け、第1部では今夏の全日本吹奏楽コンクールに臨む課題曲と自由曲で息の合った演奏を披露した。
 第2部ではプロドラマーの阿野次男さんをゲストに招き、ポップスやジャズを勢いよく奏でた。第3部は演出を伴ったステージ「アリピコ交通バスツアー」を披露し、各地を旅する寸劇に合わせて世界の名曲を演奏した。
 エンディングステージでは平昌五輪のNHKテーマ曲として使用された「サザンカ」を部員が合唱する場面も。プログラムの最後を壮大な物語性のある人気吹奏楽曲「マードックからの最後の手紙」で締めくくると、盛大な拍手が沸き起こっていた。
 部長でテナーサックスの木原愛佳さん(3年生)は「1年生では合奏する機会が持てず、2年生では定演に限られた人しか呼ぶことができなくて悔しい思いをした」と振り返り、「制限なく多くの人に演奏を聴いてもらえたことが本当にうれしかった」と話していた。