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御嶽海が7場所ぶり勝ち越し 大相撲夏場所13日目

大栄翔(手前)を寄り倒しで破った御嶽海(読売)

 大相撲夏場所(東京・両国国技館)13日目の26日、上松町出身で西前頭6枚目の御嶽海(出羽海部屋)は、東関脇・大栄翔(追手風部屋)を寄り倒しで破り、7場所ぶりの勝ち越しを決めた。先場所まで5連敗と苦しんでいた同じ押し相撲の相手から8勝目(5敗)をもぎとって復調の兆しを印象づけた御嶽海は、14日目の27日、東前頭3枚目・翔猿(追手風部屋)と対戦する。

 立ち合いは互角。大栄翔の繰り出すもろ手突きを下からあてがって威力をそぎながら、どっしりとした腰の構えは崩さない。粘って勝機を探った御嶽海は、いったんいなして距離を取ると、再び飛び込んでもろ差しとし、浴びせ倒すように体をあずけて寄り倒した。
 御嶽海の勝ち越しは、大関として初めて挑んだ昨年の春場所(11勝4敗)以来。御嶽海後援会幹事長の村上智明さん(55)は「ほっとした」と安ど。「1年間苦労していた関取本人も同じ気持ちだろう。まだ万全な体調ではない現状ではベストの結果では」と見る。
 6月には出羽海部屋の「木曽合宿」が控える。村上さんは「『なんとしても勝ち越して故郷に戻る』という強い気持ちでつかんだ成果」と関取の思いを代弁。「分が悪かった相手からの今日の白星は自信になる。あと2日、9勝10勝と星を伸ばして」とエールを送った。
 翔猿には通算4勝3敗と白星先行も御嶽海が2連敗中。先場所は、上背のない翔猿に両まわしを許し、反撃の糸口をつかめないまま寄り切られた。