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桑の葉クッキー販売開始 大桑村 道の駅店頭に 中学生のアイデア 商品に

商品化された桑の葉クッキー

 大桑村産の桑の葉を使ったクッキーが商品化され、今月に道の駅大桑内の物産館・木楽舎で常設販売が始まった。昨年度の大桑中学校3年生16人が、総合的な学習の時間を通じて村の歴史を学び、特産品化へ知恵を出し合った成果の商品だ。かつて養蚕が盛んで、名前やシンボルにも採用している村にふさわしい特産品に育っていくことを関係者が願っている。

 クッキーは、長野地区に工房を構えるパティシエ・宮上英樹さん(57)が製造した。地元で採取した桑の葉を天日干しした後に粉末化し、生地に練り込み焼き上げた。ほんのり緑色をしていて、味にくせがない。2枚ずつの個包装5個入り1箱1000円(税抜き)で販売している。
 生徒は葉の採取や商品化に向けたアイデア出し、20種類以上ある帯封のデザインにも関わった。
 販売開始日の21日は、大桑中の卒業生12人が道の駅に駆けつけ、来店した村民や保護者、恩師らに笑顔で60箱を販売した。藤山堅友さん(16)=木曽青峰高校1年=は「中学生の時に考えた物を商品として出してもらえたことは、ありがたい」と話していた。
 村では長年、遊休農地や桑の木の有効活用が課題だった。中学校側に学習提案をした村も、新商品に期待を寄せる。貴舟豊村長は「これまでにも桑の葉の活用に挑戦したが、なかなか実が結ばなかった。地元出身者が村に戻って関わってくれたのもうれしく、お土産として宣伝したい」と話していた。

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