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「工芸の五月」 旧司祭館と信大人文学部と連携して企画展

パネルを展示する院生ら

 月間イベント「工芸の五月」の参加企画として20日、県宝の松本市旧司祭館(開智2)で、信州大学人文学部と連携した展示が始まる。「旧司祭館が伝えたもの~建物とフランス文化」と題し、明治から100年近く宣教師の住居として松本に外国文化を伝える舞台となった館の側面をパネルで紹介する。

 一昨年から同学部と取り組む資料調査の成果を基に、本年度4期に分け企画された展示の第1弾。7月2日まで、司祭館で計22年暮らしたフランス人のギュスターブ・セスラン神父(1873~1944)による人づくりや文化の土壌づくりへの功績を取り上げる。
 19日は人文学系の大学院生3人が中心となり、展示作業をした。旧制高等学校生がフランス語を学ぶためにセスラン神父の元へ通ったエピソードや、神父が手掛けて今も評価される『和仏大辞典』などを紹介する。
 院生の西宮丈樹さん(22)は「こぢんまりした建物だけれど、具体的な事実から広い世界につながっていたことを知ってもらえれば」と話している。

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