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大桑村 空き家バンク好調 登録、契約とも増加 協力隊の犾館さん ブログで発信奏功

空き家情報を発信するブログについて説明する犾館さん

 空き家の情報をインターネット上などで公開する大桑村の「空き家情報バンク」の運用が好調だ。村地域おこし協力隊員で空き家担当の犾館和さん(53)の活動もあり、物件登録件数、売買・賃貸契約件数とも近年は大きく増加している。村は引き続き空き家対策に力を注ぐ方針だ。

 村の空き家バンクは平成23(2011)年から運用している。犾館さんが協力隊に着任した令和2年10月から今年3月までの約2年半で、登録件数(建物有りのみ)は計46件、契約件数は24件増加した。それ以前の約9年半分の数値は、登録数計34件、契約数計25件で、早くも同程度か追い越す勢いにある。
 犾館さんが力を入れるのがブログを通した情報発信だ。空き家バンク登録物件を取り上げ、部屋やトイレなど豊富な写真を掲載、実際に住む際を想定した利点や改修が必要な箇所といった課題点などにも触れ「極力分かりやすく」紹介する。村民を主な対象にした空き家相談会や県外の所有者向けの案内書発送も行い、登録、契約の両面に目を向け活動する。
 横浜市から移住してきた犾館さんは、もともと空き家や古民家に興味があり「自分自身が空き家に関心を持ち」取り組むようにしているという。「これまで一定の効果はあったのかなと思う。県外での相談会開催など、さらに取り組みを進めていければ」と見据える。
 村は本年度から、補助限度額の大幅増など空き家対策補助事業を大幅に拡充している。担当の村住民課生活環境係は「空き家の減少は住人の増加・地域活性化に結びついてくる重要なテーマ。引き続き力を入れたい」と話している。