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山雅、天皇杯出場逃す 県選手権、AC長野に惜敗

後半23分、右CKから同点弾となるヘディングシュートを放つ野々村(右上)

 サッカー天皇杯の県予選を兼ねる第28回県選手権大会(県サッカー協会主催)の決勝が7日、サンプロアルウィン(松本市)であり、松本山雅FCはPK戦の末にAC長野パルセイロとの「信州ダービー」で敗れた。AC長野は県代表として本大会に出場する。

 リーグ戦の主力を中心に臨んだ松本山雅。右サイドバックの橋内優也とボランチの米原秀亮が公式戦での今季初先発となった。
 9本のシュートを浴び、6度のCKを与えるなど押し込まれた前半はスコアレス。後半は20分に先行を許したものの、3分後に同点弾。菊井悠介の右CKを野々村鷹人が頭でねじ込んだ。延長でも決着がつかずにもつれ込んだPK戦では松本山雅の田中想来がセーブされたのに対し、AC長野は全員が決めた。
 延長まで110分間を戦ってのスコアは1―1。終盤の逸機が象徴的だが、振り出しに戻した後に追加点を取れなかったことが悔しい結果につながった。
 県選手権でAC長野に敗れたのは2005(平成17)年以来。それでも「いいチームになるためには、こういう試合も無駄にはならない」と前を向いた橋内。安東輝主将が早くも「次に向かって切り替えている雰囲気がある」と強調すれば、プロ初得点をマークした野々村は「(周囲の)期待に応えられなかったことが悔しい。次に勝つことが恩返し」。13日に待つリーグ戦での雪辱を誓った。
 雨に見舞われ、来場者は3162人にとどまった。ダービーにしては寂しい数字だったが、応援の熱気は熱い試合展開に比例した。