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スキーで活躍の前田姉妹 異なる目標へ

世界で活躍できる選手を目指す前田知沙樹さん(右)とトレーナーの道を歩む茉里乃さん

 スキー選手として活躍する塩尻市峰原の前田知沙樹さん(24)、茉里乃さん(22)姉妹はこのほど、北海道で開かれた第101回全日本スキー選手権大会に出場した。知沙樹さんは念願の優勝を果たし、今後は世界で活躍できる選手を目指す。5位入賞の茉里乃さんはこれで選手を引退し、トレーナーになるために留学する。大会を機に姉妹はさらなる高みや目標に向けて歩み出した。

 2人は3月下旬、北海道釧路市の国設阿寒湖畔スキー場で開かれた大会に臨んだ。アルペン競技(技術系種目)の女子回転に出場し、2本を滑り、合計タイムで競った。1本目で1位となった知沙樹さんはそのまま優勝した。レースは予定日が大雪となって翌日にずれ込んだが「緊張感をキープしつつ臨めて、成長できた。ずっと目標だった全日本のタイトルを取ったことは今後の自信になる」と語る。昨年に松本市里山辺の建設業・村瀬組の所属となり、働きつつ練習に励む。「ありがたい環境でスキーができている。結果で恩返しする、いい報告ができた。(世界に向け)これからがスタート」と語る。
 茉里乃さんは1本目で出遅れたが2本目で力を出し切り、順位を上げて見事に入賞した。姉とともにアルペンスキーやグラススキーの選手として活躍。3月に松本大学を卒業した。今後は米国に留学し、短期大学から大学院へ進んで3年ほど学び、トレーナーの資格を取得したい考えだ。どの分野のトレーナーになるかはまだ決めていないが「(資格を取り)姉が選手として活躍し続けていれば力になれるかも」と楽しみにしている。