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上高地に観光の春 4年ぶりに開山祭

北アルプスの山岳観光シーズン到来を告げる上高地開山祭

 北アルプスの山岳観光シーズン到来を告げる第53回上高地開山祭(実行委員会主催)が27日、松本市安曇の景勝地・上高地で開かれた。新型コロナウイルス禍や災害により4年ぶりの実施。鮮やかな青空と雪が残る穂高連峰の下、河童橋のたもとに多くの登山者や観光客が集まり、澄み切った山の空気に触れて気持ちを高ぶらせた。 

 アルプホルンの演奏が響き渡り、来場者が雄大な音色に聞き入った後、神事が行われ、今季の山の安全を祈願した。実行委員長で上高地町会長の小林清二さん(68)はコロナ禍による厳しい状況が続いたと振り返りながら「今年は入り込みの回復に期待したい」と話した。
 梓川の脇で景色を眺めていた千葉県市原市の会社員・松瀬圭介さん(59)は「水がきれい。空気が透き通っている感じ」と笑顔。登山を始めたばかりといい「いずれは槍ケ岳に登ってみたい」と意欲を見せていた。