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芝居背景画に巨大コイ 大桑村歴史民俗資料館 来月14日まで企画展 近代の中山座紹介

芝居の巨大な背景画など中山座に関する資料が並ぶ会場

 大桑村歴史民俗資料館は、明治5(1872)年~昭和初期に村内にあった芝居小屋・中山座を紹介する企画展を館内で開いている。芝居道具や座席表といった当時を物語る関連資料約30点などを並べる。5月14日まで。

 中山座は現在の長野の大桑中学校南西にあり、演劇興行や地域住民による芝居が演じられたとされる。展示で目を引くのが芝居の背景に使われたふすま絵で、6枚からなる巨大なコイの絵は迫力満点だ。鉄砲、農具といった芝居の小道具や、升席の位置、料金を記した木板などもある。
 平成20(2008)年5月、長野の村公民館弓矢分館の天井裏から中山座に関する品が大量に見つかっており、一部は住民が保存している。今回の展示に当たり資料を貸し出していて、展示担当者は「中山座の存在や、その記憶を大事に守ろうとしてきた方たちに思いをはせていただくことになれば」と話す。
 観覧無料で、開館時間は午前9時~午後4時半。月曜休館。