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松本市議選の投開票日が18歳の誕生日 蟻ケ崎高書道部の齋藤衣桜里さん初の一票へ

投票GO―。大切な一票を投じてほしいとの思いを書に表した齋藤さん

 松本蟻ケ崎高校書道部の部長・齋藤衣桜里さん(17)=3年、松本市=が、市議会議員選挙投開票日の23日に18歳の誕生日を迎え、選挙権を得る。初めて参加する選挙に有権者としての自覚と期待を膨らませる一方、近年の全国的な投票率の低下に「このままだと社会はどうなるの?」と疑問を抱く。まずは身近な選挙から―。目前に迫った市議選の投票率向上を願って、啓発の書をしたためた。

 選んだ言葉は「投票GO!」。若い人にも投票所に足を運んでほしいとの思いを「インパクト重視で」表現した。同じく3年生部員の百瀨叶さん(17)が9日の県議会議員選挙のポスター用に書いた「届け!一票の想い」とも思いは一緒だ。
 今春の統一地方選で選挙権を得る高校生は年度初めということもあってごくわずか。校内でも選挙はほとんど話題に上がらない。それでも齋藤さんは自分にも投票所の入場券が届いたことで「いよいよだな」と自覚したという。常日頃、政党や公約を見極めて投票している両親に倣い「投票先は自分できちんと判断したい」「有権者の声に耳を傾けてくれる人を選びたい」との思いを強くした。
 先の県議選をはじめ各地の選挙で投票率が50%を割り込む中、齋藤さんは「若い世代が状況を変えていかなければならない」と話す。「投票は自分だけのためではない。家族や社会の未来のためにも大切な一票を投じるべき」と語り「投票GO!」の願いが有権者一人一人に届くことを願っている。