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加藤登紀子さんが塩尻のワイナリー訪問 「農福連携」の取り組み視察

ワインを試飲する加藤さん

 歌手の加藤登紀子さん(79)が7日、塩尻市柿沢のサンサンワイナリーを訪れ、醸造現場の見学や作業体験をした。夫の藤本敏夫さん=故人=が手掛けた農場・鴨川自然王国(千葉県鴨川市)の運営に携わる加藤さんが、障害者が農業で働く「農福連携」の取り組みを進める同ワイナリーに興味を持ち、来訪が実現した。

 醸造・栽培責任者の田村彰吾さん(33)の案内を受けて施設内を見学した。途中、樽内で熟成中のワインが揮発し、減ってしまった分を補充する「樽補てん」を体験した。メルローの赤ワインをボトルから少しずつ樽に注ぎ、田村さんから「完璧です」と手際をほめられるとにっこり。ワインを試飲し「酸味とコクがあってさわやか。今日が良い一日になりそう」と笑顔を見せた。
 同ワイナリーは障害者就労支援事業所2カ所に業務委託し、障害者がほ場作業などを担っている。加藤さんは「すばらしい取り組み。もっといろいろな農業で(農福連携が)あっていいと思う」と語った。加藤さんは同日、業務委託先の一つで岡谷市のエコファおかやも訪問した。
 加藤さんは5月13日に松本市水汲のキッセイ文化ホール(県松本文化会館)でコンサート「百万本のバラ物語」を予定しており、PRで県内を訪れていた。