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あづみの水結に14個人・団体登録 地元の地下水・湧水守り魅力発信 

あづみの水結の登録者たち

 安曇野市の豊かな地下水や湧水などの魅力を発信する市独自の「あづみの水結」登録制度の活動が28日、事実上スタートした。市役所で登録証の交付式が初めて行われ、登録した市内外の14個人・企業のうち10個人・企業が出席した。登録者間で連携しながら水を守る活動の輪を広げていくことを確認した。

 登録者は、農家だったら地下水に影響しないように農薬の使用量を減らしたり、飲食店経営者なら湧水を使った店で湧水保全をPRしたりと、得意分野を生かして活動する。登録者間の連携を深めるため、7月と9月に豊科南穂高の「安曇野わさび田湧水群」憩いの池で、外来植物の駆除を中心とした清掃活動も予定している。
 交付式では、市民生活部の山田真一部長が一人一人に登録証を手渡し「皆さんの活動の輪が広がることを期待する」と述べた。
 地下水に影響を与えないよう、無施肥栽培を実践しているという三郷小倉の果樹農家の男性は「6年ほど前から肥料なしでも結果が出てきた」と紹介。完全無農薬で化学肥料も使わない農業を行っているという企業の担当者は「水を守る理念は会社の理念と合致している」と述べた。30年ほど前に大阪市から移住してきたという女性は「皆さんと一緒に水や農業を大切にしていきたい」と今後の活動に期待を寄せた。
 登録証にはこのほど一般投票で決まった水結ロゴマークが掲載された。山からの恵みである湧水がシンプルに表現されている。