車検証が電子化し小型に 1月から順次切り替え

道路運送車両法の施行規則等の改正に伴って、1月から自動車検査証が電子化され、車検時に新しい電子車検証への切り替えが順次行われている。継続検査などで運輸支局にオンライン申請できるようになるメリットがある一方、IC(集積回路)タグに記録された情報の読み取りには閲覧アプリが必要だ。経過措置として最低3年間は補助的に書面も交付されるが、その後はスマートフォンやパソコンの所有が必須になりそう。
電子車検証は従来のA4サイズからA6サイズに小型化され、必要最少限の記載事項以外の情報は紙に埋め込まれているICタグに記録される。有効期間や使用者住所、所有者情報等は券面に印刷されない。
券面の記載内容に変更がない継続検査や変更・移転登録の場合、国から記録等事務代行者に委託された事業者は運輸支局に出向くことなく、オンラインで申請できる。運輸支局から更新可能の通知が来れば自社でデータを書き換え、車に貼る検査標章も印刷できる。
電子車検証は折り曲げるとICタグを破損するため、保管には注意が必要だ。券面に記載のない情報は車検証閲覧アプリで読み込むことができるが、スマホやパソコンを持っていない人などのために、今後しばらくは経過措置で「自動車検査証記録事項」の書面が発行される。
記録等事務代行者になった松本市島立の指定整備事業者・丸山タイヤで代行事務を担当する丸山翔子さん(27)は「券面に有効期間の記載がないので車検忘れがありそう。スマホを使っていない高齢者の場合、スマホを使える家族が代わりに把握しておく必要があるかも」と話している。
松本地方の指定整備事業者は他に松本マツダオート(松本市平田東1)、ロイヤルオートサービス(同庄内3)も記録等事務代行者となっている。
詳細は国土交通省の電子車検証特設サイトで確認できる。