政治・経済

安曇野市 産後ケア事業を拡充 新年度 「通所」「訪問」型を追加

 安曇野市は、出産間もない母子が病院や助産院に泊まって心身のケアを受ける際に費用の一部を補助する「宿泊型産後ケア事業」に、新年度から日帰りの「通所型」と自宅で受けられる「訪問型」の新メニューを設ける。通所型や訪問型は、手厚いケアを受けられる宿泊型に比べて金銭面の自己負担が少なく、より手軽に利用できそうだ。

 市は委託先の医療機関や助産院で産後ケアを受ける際、利用料金の8割(1泊2日当たり4万8000円が上限)を補助している。通所型と訪問型も、宿泊型と同様に母親の健康管理や育児指導・相談などを受けられ、8割補助とする考えだ。宿泊型の利用可能期間は出産後に退院してから120日以内で、通所型と訪問型については検討している。
 市健康推進課によると、産後うつの予防などを目的に平成29(2017)年10月に宿泊型産後ケア事業を開始した。平成30年度は18人だった利用者は令和3年度は31人となり、核家族の増加や制度の認知度向上などで増加傾向にある。利用者からも日帰りなどを望む声が上がっていた。同課は「育児不安があれば、合ったサービスを選んで利用してもらいたい」としている。
 市は、新年度一般会計当初予算案に産後ケア事業を含む母子子育て支援全体の事業費1億7014万円を盛り、市議会3月定例会に提出している。