ロシアのウクライナ侵攻1年 松本の瑞松寺で避難民写真展23日から

ロシアによるウクライナ侵攻が始まって24日で1年になる。松本市中央3の瑞松寺では23日から、ウクライナ避難民の今を伝える写真展が開かれる。戦闘が長期化し、非日常だった避難生活が日常化していく様子を捉えた写真約60点を展示する。
瑞松寺の住職で、国際NGO(非政府組織)シャンティ国際ボランティア会常務理事の茅野俊幸さん(56)が企画した。侵攻開始直後の昨年4月から今月にかけて、ウクライナ国内や隣国のモルドバ、ポーランドで撮影された写真が並ぶ。避難先で笑顔を見せる子供や、ウクライナ国内にとどまった家族とSNS(交流サイト)でやりとりをする女性などが収められている。
戦闘が長期化し避難先での就業や教育のニーズが高まる中、モルドバやポーランドでは言語の違いが障壁となっている。写真展では避難先での職業訓練や、ウクライナ国内の授業を視聴できるタブレットを子供たちに贈る様子も紹介されている。
茅野さんは昨年4月から5月にかけて、モルドバとポーランドの避難民の元を訪れ、現地のNGOと共に生活物資の支援をした。展示される写真の一部は茅野さんが現地で撮影した。茅野さんは帰国後も現地NGOのスタッフと連絡を取りながら、状況に応じて必要とされる物資や資金の援助を続けている。
茅野さんは「祈りに国境はない。写真を見て思いを寄せてほしい」と話していた。
写真展は28日までで、開場は午前9時から午後3時まで。避難民への義援金も受け付ける。問い合わせは茅野さん(電話0263・33・8815)へ。