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松工の今津成道君が県高校柔道優勝 個人戦では公立勢唯一

個人73㌔級で優勝した今津君

 第45回全国高校柔道選手権県大会の個人男子73㌔級で、松本工業高校柔道部の今津成道君(2年)が優勝し、全国大会出場を決めた。男女計10階級で公立校の優勝は今津君だけ。特に男子は強豪私立がひしめく私立優位な状況だが、そこに割って入った格好だ。今津君は「下克上」と気を吐き、意地を見せた。

 男子個人(無差別級)の全国大会が開催された昭和62(1987)年度以降で、公立校の優勝は過去4人。5階級制になった平成21(2009)年度以降を見ても1人だけと圧倒的に少なく、今津君は「公立校は弱いというイメージを覆したかった」と話す。
 準決勝、決勝は松本第一の選手と対戦し、準決勝は一本背負いで優勢勝ち。決勝は中学時代に全国上位の成績を収めた選手が相手で、延長戦の末に得意の背負い投げで優勝を決めた。「我慢して勝ち切ることができた」と胸を張る。
 高校に入って対策や試合分析など、自ら考えるようになったことで柔道の理解が広がり、成長を後押し。トレーニングの成果も結果として表れた。小学生から柔道を始め、塩尻市の丘中学校時代も含めて全国大会は人生初の挑戦だ。「全国では初戦を勝ってベスト8までいきたい」と闘志を燃やす。
 電子工業科に在籍する今津君はIT関連に興味があり、将来は「ITを生かして柔道に貢献したい」と語る。文武両道を実践する中で、まずは初の大舞台での活躍を誓う。