古道具で南木曽に活気 協力隊・篠原舞さん 古民家再生 駅前に店舗

南木曽町地域おこし協力隊の篠原舞さん(32)が、町内読書の南木曽駅前通りに古道具を扱う店「古道具 交叉点」を開いた。協力隊で空き家担当として活動する中、空き家にある古道具が捨てられる例を見かけ、活用ができないかと考えたことが開業のきっかけだ。店が物と人をつなぐ場所となり、駅前の活気づくりにもつなげていけるよう意気込む。
町民に呼び掛けるなどして引き取った、古くて不要となった品を中心に並べる。椅子やたんすなどの家具、食器、雑貨など多様な品を扱う。主に明治~昭和期の道具で、篠原さんは「今の生活にも取り入れられるすてきな品を集めた」と話す。
篠原さんは令和5年に南木曽町の協力隊に着任。空き家バンクの仕事をする中で、物件に残された古道具が目に入った。町の移住体験住宅の整備事業に携わる際、他の自治体と違いを出したいと、内装に町内の古道具を活用することを提案。これをきっかけに、自身でも所有者に許可を得て空き家内の道具を譲り受け、集め始めた。
昨年9月に古民家を購入し、風情を生かしながら店舗用の改修などをして準備を進めてきた。インテリアコーディネーターの資格を持ち、元から古民家再生に関心があった。
4月初めにオープンした。今後も店内の売り場を広げ、自身が手掛けるアクセサリーの工房も置くなど充実させていきたい考えだ。「古い物と今の暮らしが交わる場にできれば。町内外の人が集まり、古民家改修に興味を持つきっかけにもなればうれしい」と話す。
金、土、日曜日を中心に、午前11時~午後4時に開ける。引き続き古道具を集めている。情報はインスタグラムの店名のアカウントで発信している。