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筑北・大町の震度5弱から一夜 震度1以上の余震相次ぐ

地震で屋根瓦の一部が崩れた小仁熊下集会所(19日午前10時ころ、筑北村西条)

 県北部を震源に筑北村や大町市などで震度5弱を観測した地震から一夜明けた19日、住宅の屋根瓦が落ちるなどの被害が各地で明らかになった。余震も続き、市町村など関係機関は警戒を続け、住民は不安な時を過ごした。気象庁は今後1週間程度は最大震度5弱程度の地震が起きる可能性があるとして注意を呼び掛けている。

 気象庁によると、震度5弱の地震後、19日午後7時までに震度1~4の余震が47回観測された。地震の規模はマグニチュード(M)が5.0から5.1に修正された。
 松本広域消防局によると、山形村の男性(16)が前夜の地震の際、避難中に右足に軽いけがをした。
 災害警戒本部を設置した筑北村は19日も40人体制で情報収集に当たった。住宅4軒で壁が破損したり石垣が崩れたりする被害があった。西条の小仁熊下集会所では屋根瓦の一部が崩れた。小仁熊区長の増田富重さん(73)は「雨に備えて早く防水処置をしなければ」と気をもんだ。
 生坂村では住宅5軒で屋根瓦が落下した。裏日岐の村道にはソフトボール大の落石が見つかり、近くの主婦・原田伸子さん(81)は「裏山で岩が落ちる大きな音を家族が聞いた。余震も大きく怖かった。土砂崩れが心配」と話していた。
 松本市では四賀地区で墓石の倒壊などがあった。安曇野市では明科地域の一部住宅に被害が見つかり、築120年の自宅の屋根瓦が一部崩れた荻原の農業・山﨑正博さん(78)は「横揺れが大きかった。長年住んでいて瓦がやられたのは初めて」と話していた。