地域の話題

臼井吉見の長編小説『安曇野』 復刊文庫本 売れ行き好調

復刊した小説『安曇野』の文庫版

  安曇野市出身の小説家の臼井吉見(1905~87)の長編大河小説『安曇野』(筑摩書房、全5巻)の文庫版が、3月の復刊から1カ月たった。売れ行きが好調で、市が一般販売する500セットのうち385セットが売れ、残りは115セットとなっている。
 

  販売している市文書館(堀金烏川)によると、遠くは鹿児島県から注文があった。3月2日のお披露目会で講演した文芸評論家の斎藤美奈子さんが新聞のコラムで紹介したことで、県外から10件超の注文を受けた日もあった。SNS(交流サイト)で知ったという若者が購入することもまれにあるという。
 市政策経営課は「購入するのは年齢層が高い印象。若い人にも親しみを持っていただけるように考えていきたい」としている。
 価格は1セット税込み7040円。筑摩書房が書店やインターネットを通じて販売した200セットは既に売り切れたという。