地域の話題

古道の復元、地域住民が汗 南木曽町読書の与川地区

与川の住民が整備した古道・馬車道。道中は地域の集落や中央アルプスを展望できる場所もある

 南木曽町読書の与川地区の住民でつくる「与川地域づくり協議会」は、地域の魅力向上を目的にした古道の復元・整備活動を終えた。自然などに触れられる散策路として多くの人に歩いてもらう。3月に地域へのお披露目を済ませ、今後は看板の設置などで外部への発信をしていく。

 整備したのは「馬車道」と呼ばれた約2キロの山道で、与川四区集会所のそばと旧中山道の迂回路・与川道を結ぶ。100年ほど前まで道中に民家などがあったが、住民がいなくなり道も利用されなくなっていった。
 協議会は昨年度、古道に丸太の橋や階段を設けるなどして歩きやすくし、雑木を払う景観整備も行った。道中のつり橋は業者に依頼し、ケーブルを支える柵を木製から鉄製に替えるなど補強した。
 3月22日、住民へのお披露目を兼ねたウオーキング企画を催した。地域の子供たちと、整備で払った雑木を使いベンチ作りもし、参加者約30人で制作した4台を道中に置いた。
 茶原賀津夫会長(67)は「与川の自然を感じられる道を力を合わせてつくれた。参加住民にも楽しんでもらえたと思う」とうなずき、今後の魅力発信活動に意欲を見せた。
 活動は県地域発元気づくり支援金を活用した。