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松本の平田交差点をコンパクト化 停止線を中央寄りに「前出し」

 松本市南部の国道19号平田交差点で今月、渋滞対策として車道の停止線を従来より数メートル前に出す「コンパクト化」の改良が行われた。交差点内の車の走行ルートを明確化する路面標示も施され、安全性も高まっている。

 国土交通省長野国道事務所が本年度のピンポイント渋滞対策事業として実施した。
 平田交差点は、国道に県道が接続する北側が二股のY字路で、朝夕の時間帯を中心に渋滞が発生している。今回の改良では、国道の停止線の位置を、上り車線側(北側)で従来の位置より約4メートル、下り車線側(南側)の右折レーンで従来の位置より約5メートル、交差点の中央寄りに「前出し」した。
 これにより下り側右折レーンが乗用車1台分長くなり、右折待ちの車列が右折レーンに収まらず直進車の進行を妨げる状況が改善された。
 停止線の前出しで停止線間距離(向かい合う停止線と停止線の間の距離)を短くし、交差点をコンパクト化することで、青信号の間に通過できる車の台数の増加や、強引な右折を抑制して対向直進車の速度低下を緩和する効果も期待できる。
 これまでは交差点内で下り車線の車の走行ルートがばらばらだったが、路面にゼブラ標示が施されて走行ルートが明確になり、安全性が大きく向上した。
 長野国道事務所交通対策課は「ドライバーの皆さんには引き続き安全運転を心がけてほしい」と呼び掛けている。