「御嶽山国定公園」へ前進 県・木曽町・王滝村 環境相へ指定申し出

長野、岐阜両県や木曽町、王滝村などは26日、御嶽山の国定公園指定を求める申し出を浅尾慶一郎環境相に対し行った。阿部守一長野県知事、原久仁男木曽町長、越原道廣王滝村長らが都内の環境省を訪れ、浅尾環境相に申出書を渡した。
阿部知事は申出書提出に際し、御嶽山が富士山に次ぐ標高(3067メートル)の火山性独立峰で独特の火山地形を有すること、豊かな自然、古くから山岳信仰の場である点をアピールし「国定公園にふさわしい場所。指定に向けて一段の取り組みを頂きたい」と願った。浅尾環境相は「申し出をしっかりと受け止め、早期の指定を目指して調整を図っていきたい」と応じた。
申し出後、阿部知事は報道各社の取材に対し「国定公園化を一つの弾みにして一層地域が発展するよう取り組んでいきたい」と思いを語った。原町長は「指定がより近づいたと思う。期待は非常に大きい」とし、越原村長は「指定に向けた取り組みを住民、地域を訪れる方にPRして盛り上げていきたい」と語った。
御嶽山は、早ければ新年度末にも国定公園に指定される見通し。申出書では、公園名称を「御嶽山国定公園(仮称)」とし、両県を合わせた計約2万8400ヘクタールを指定するよう求めている。そのうち約160ヘクタールは、火口群や火口湖、希少動植物が見られることから、現状維持を原則とする「特別保護地区」に設定するとしている。