3度目・・・春の雪うんざり 中信地方の交通機関乱れる

前線を伴った低気圧や強い寒気の影響で、中信地方は19日未明から朝方にかけて雪が強く降った。気象庁によると、松本市沢村で最大5センチの積雪を観測。中信と首都圏、中京圏を結ぶ鉄道や高速道路は一時不通になり、交通機関は大幅に乱れた。
JRは、新宿方面の中央東線の特急あずさ上下12本が運休。名古屋方面の中央西線は、岐阜県中津川市内で線路に竹が倒れ込むなどしたため、木曽福島駅以南で列車の運転を見合わせ、特急しなの上下26本が運休・区間運休した。高速バスは中央道の通行止めに伴い松本と新宿を結ぶ上下18本が運休。県営松本空港を発着するフジドリームエアラインズの定期便は新千歳、神戸、福岡各線の計4便が欠航した。
今冬の少雪から一転し、今月に入って3度目の春の雪となった。午後には峠を越えたものの、住民らは春本番を前に重く湿った雪の後始末に追われた。早朝から自宅前の雪をかいた松本市笹賀の70代女性は「朝起きたらまた雪が積もっていた。もう1時間ほど雪をかいている」と疲れた様子で話した。
松本駅改札前の掲示板には列車の運休を知らせる張り紙が出された。今春から県内の大学に通うため、入居物件の内覧をして特急あずさで帰る予定だった静岡県の学生は「こんなに降るとは思わなかった」と驚いていた。
長野地方気象台によると、20日の県中部は晴れる見込み。