松本駅前の公園通り 駅寄り90メートルをホコ天に 週末・祝日限定

松本市の松本駅東側の市道(通称・公園通り)で29日、土・日・祝日に限定した車両規制が始まる。駅前の道路を歩行者天国にして街のにぎわいや歩行者の安全確保につなげようと、地元が要望していた。周辺は居酒屋などの飲食店が多く"夜の街"として知られるが、周辺の商業者からは日中の活性化も期待する声が上がっている。
国道143号線との交差点から、東に約90メートルまでの区間で規制する。午前11時~翌午前0時の間、自転車を含めた全ての車両の通行が両方向で禁止される。期間を定めず、半永久的な措置となる。
3日の市議会2月定例会の一般質問で、中山英子氏(誠の会)の質問に高野敬吾総合戦略局長が答えた。地元の新伊勢町商興会と新伊勢町町会が昨年2月、連名で県公安委員会に規制実施の要望書を提出していた。
市は「街場のえんがわ作戦」と題し、屋内での活動が制限された新型コロナウイルス禍以降、道路空間を活用した街の活性化に取り組んでいた。同区間でも地元グルメの食べ歩きやワークショップを楽しむ「新伊勢町マルシェ」(商興会主催)などが開かれ、当日は多くの人でにぎわった。
同区間は臥雲義尚市長の諮問機関「中心市街地再設計検討会議」の提言案でも「歩行者空間の骨格を形成する軸」の一部となっている。通り沿いでカフェを営む池田みずきさん(27)は、「駅前活性化への一歩となりそうで楽しみ」と期待していた。
商興会の窪田忠洋会長は「飲食店が多い通りの特徴を生かし、昼も活気のある街にしていきたい」と話している。