生坂「うたごえの会」活動10年

生坂村上生坂の村高齢者センターで毎月第4水曜日に開かれている交流活動「うたごえの会」が本年度、開始から10周年の節目を迎えた。「1人や夫婦だけで暮らしているお年寄りが気軽に交流できる機会を」と、地元の藤原京子さん(68)が始めた。毎回15人ほどが集まって〝懐メロ〟を歌ったり体操したりして楽しみ、高齢者の心と体の健康を支える場として親しまれている。
藤原さんは、義父の介護をきっかけに50代から福祉の仕事に就き、現在も村健康福祉課の臨時職員を務める。うたごえの会は平成26(2014)年度に始めた。村社会福祉協議会のカラオケ機材を借りてみんなで歌ううちに会の名前になった。新型コロナウイルス禍で一時休止したが、感染予防のついたてを用意するなど対策を急ぎ、再開にこぎ着けた。
毎回、昭和歌謡や演歌を歌い、音楽に合わせた体操をするほか、お茶会で簡単な手品の練習や四字熟語問題などの〝脳トレ〟も楽しむ。健康体操の指導には大町市の音楽健康指導士・藤巻光作さんもボランティアとして協力する。常連参加者の平田富穂さん(89)は「懐かしい歌を楽しみながら体を動かせるし、クイズなども頭の体操になる。毎回楽しみ」と笑う。
参加者は近隣の上生坂区に住む高齢者が中心だが、藤原さんは「近隣の区にもみんなで立ち寄って楽しく語り合えるような機会もつくれれば」と意欲を語る。今月は26日午前10時に開かれる。