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塩尻・吉田の大正琴グループ「音夢の会」発足33周年に 祝う会で感謝の合奏披露

感謝と歓迎の思いを込めて演奏する会員たち

 塩尻市広丘吉田の住民らでつくる大正琴グループ「ロマンハープアンサンブル『音夢の会』」が今年、発足33周年を迎えた。地元のフェリスクレールで7日に祝う会を開き、70代を中心とした会員27人が、集まった知人や地域住民約40人の前で日頃の感謝を込めて合奏し、一緒に会食をして楽しんだ。

 平成4(1992)年に吉田四区コミュニティーセンターで活動を始めた。会主で元ピアノ講師の伊藤雅子さん=吉田四区=が、同世代の子育て中の母親や主婦らに、手軽に買える大正琴で大人も音楽を楽しもう、趣味を持とうと声を掛けたのがきっかけという。伊藤さんは初心者向けに分かりやすい楽譜を書き、会員はクラシック、ポップス、映画音楽、演歌などに挑戦してレパートリーを増やした。吉田地区の敬老会や文化祭などに長年招かれ、ボランティアで演奏している。
 新型コロナウイルス禍で30周年の祝賀会ができなかった。敬老会の会場として使われている華やかな結婚式場のフェリスクレールには、出演者として何度も訪れており、「いつか自分たちがお客さんとして来て、演奏と食事を味わいたい」と思い続けていた。吉田地区の役員らの後押しもあり、ようやく念願の夢をかなえた。
 伊藤さんは「地域の応援団のおかげで活動の場をつくっていただき、大きく張り合いを持ってステップアップできた」と振り返り、「会員の皆さんとこれからも頑張りたい」と話していた。祝う会の発起人で、元吉田四区区長の齋藤幸男さん(75)は「大正琴で新しい世界にチャレンジする努力に頭が下がる」と感心し、グループの地域貢献に感謝していた。