地域の話題

松本の街の魅力 ネット事典で発信 市街地を巡り記事作成 図書館企画

諸田さん(右)のアドバイスを受け、市中央公民館の記事作成に取り組む参加者たち

  松本市中央図書館(蟻ケ崎2)は8日、歩いて見つけた中心市街地の魅力をインターネット上の百科事典「ウィキペディア」の記事にする催し「ウィキペディアタウン」を、大手3の市立博物館で開いた。10~60代の市民14人が参加し「市立博物館」「松本パルコ」「四柱神社」「市中央公民館(Mウイング)」の4項目について、集めた情報を本などの資料で裏付けて形にしていく作業を体験した。
 

 市立博物館を出発してMウイングや四柱神社を回り、松本パルコ(中央2)では斉藤博一店長の話も聞いた。博物館に帰ってから、ウィキペディアタウンを数多く手掛ける伊那市のフォトグラファー・諸田和幸さん(40)を講師に、4班に分かれて作業に取りかかった。
 4項目のうち三つはすでに記事があり加筆する作業だったが、中央公民館はゼロからのスタートとなり「まず市内公民館のリストアップから」などのアドバイスを受けながら、手探りで取り組んだ。
 メンバーの1人の田代天さん(20)=信州大学経法学部2年=は「情報の裏付け作業は大変だけど、これまで知らなかった面白いことがわかりそう」と真剣に向き合っていた。
 今月末で閉店する松本パルコの記事に、市民らによる感謝イベントを付け加えようと取り組んだ矢吹悠美さん(20)=同=も「これまで大学の周りしか知らなかったけれど、中心市街地に関心を持つきっかけになった。パルコに足を運んでみたい」と話していた。
 諸田さんによると、松本市でウィキペディアタウンが開催されるのは初めて。苦労して執筆した記事は直ちにウィキペディアに反映された。