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涅槃図チラシに「レア版」 松本市立博物館が粋な計らい

涅槃図の絵柄が違う2種類のチラシ。右が西善寺、左が放光庵

 松本市立博物館で開催中の特別展「春を待つ涅槃図」で、遊び心をくすぐる小粋な計らいが話題だ。同展を周知するチラシは8枚に1枚の割合で"レア版"が潜んでおり、見つけた人は「ちょっと幸せ」になれるかもしれない。来場者には数量限定で大判の涅槃図リーフレットもプレゼントしており、いずれも喜ばれている。

 多くのチラシに印刷されるのは市重要文化財に指定される西善寺(和田)の涅槃図だが、中には放光庵(大手5)の涅槃図を採用したレア版が混ざっている。8枚一組で印刷、裁断して作成するため、デザインを変えることが可能という。手にした一枚はどちらの絵柄か、眺めてみると面白い。
 リーフレットは縦約59・5センチ、横42センチのA2判。通常は畳んだ状態だが、広げると片面に放光庵の涅槃図の全景が、もう片面に多くの涅槃図に登場する人物、動物、事物の名称や特徴が載っている。味わい深いキャラクターをじっくり堪能できる。
 同展には図録がないが「チラシやリーフレットが鑑賞の記念になる」と喜ぶ人が多いという。館内では涅槃図展のオリジナル雑貨や郷土食やしょうまの特別販売もあり、同館は併せて記念に―と呼び掛けている。