氷と光宿場彩る 奈良井宿でアイスキャンドル祭り

塩尻市の奈良井宿で3日、恒例の奈良井宿アイスキャンドル祭りが行われた。26回目の今回も住民が作った約2000個の氷の器が通りに並び、その中で揺らめくろうそくの明かりが、延長1キロの宿場町を彩った。
JR奈良井駅前に作られた「二百地蔵モニュメント」に点火した後、子供たちによる「光の行進隊」が出発した。豚汁などの振る舞いや花火の打ち上げもあった。
通りには、氷の器に雪を組み合わせたり、今年のえとにちなんで蛇をかたどったりした飾りが並んだ。伊那市から親子2人で訪れた高橋しずかさん(38)は「きれい。町の人たちにもてなされていると感じた」と話した。
観光案内所前には、長野氷彫倶楽部がほぼ毎年、大型のモニュメントを作っている。今年は4人で家族連れのイラスト入り氷柱や縁起のいいタカ、地元の酒蔵の製品を並べる台などを組み合わせた幅5メートルほどの作品を仕上げた。顧問の浅田修吉さん(66)は「催しを続けている地元の人たちの姿を意気に感じて協力している」と話していた。
今年は比較的暖かい日が多く、氷の飾り作りに苦労する人が多かった。実行委員長を務めた小嶋正則奈良井区長(69)は「厳寒を楽しもうと始まった催し。今日はそれほど寒くないが、ぜひ楽しんで」と呼び掛けていた。