倒木被害の登山道整備へ 筑北村の青柳宿―青柳城跡

筑北村が、坂北青柳の山城・青柳城跡への青柳宿側からの登山道で、アカマツの枯損木伐採を計画している。登山道は松枯れ被害の拡大で安全のため一昨年7月から立ち入り禁止となっている。近く作業に取りかかる予定で、村は善光寺街道歩きの名所へのアクセス回復を図る。
青柳宿外れの登山口(標高約720メートル)から三の郭(同約900メートル)にかけて、散策に支障のある枯損木約190本を伐採し、倒木40~50本も除去する。搬出はしない。事業費は約180万円で工期は3月24日まで。
青柳城跡は地元の青柳区に管理林として貸し出している村有林で、JR坂北駅にも近く、山城愛好家やハイキング客に親しまれてきた。だが松枯れの拡大で登山道への倒木が多発。東山中腹の車道から尾根伝いに城跡へ下りていくう回ルートもあるため、村は登山道の立ち入り禁止を決めた。近年、登山道再開の問い合わせや要望も寄せられていた。
青柳区の関﨑和儀区長(77)は「気がかりだったのでありがたい。城跡からは北アルプスも一望でき、最高の眺めだ。開通したら自信を持って人に勧めたい」と話す。27日の中学生議会でも青柳城跡の松枯れ解消を訴える提言があった。村の事業に呼応して、山城整備を考える有志団体もある。村産業課は「皆伐とはいかないが、登山中の危険をなくすことで青柳城が再び親しまれれば」と願う。