高校生 松本市会の議場で提言

松本市の梓川高校、松本工業高校、エクセラン高校の生徒が市議会との交流事業の成果を発表する「高校生による松本市議会交流レポート」が27日、議場で初めて開かれた。3校の計37人が班ごとに演台に立ち、全議員を前に地域課題の解決策や提言を発表した。議員との質疑もあり、本会議さながらの議事が展開された。
各校から議長と議会事務局長を選出し、議長の司会で議事を進行した。松本工業の1年機械科A組の班は、2月末に閉店する中心市街地の商業施設・松本パルコの後利用について提言した。市内の別の大型商業施設に買い物客が集中して交通渋滞が悪化するとし、買い物客を分散するためにも大型商業施設が望ましいとの結論を示した。
発表した塚田隼斗さん(16)は「高校生の声を市議会に届けることができて満足している。ほかの高校の発表を聞き、刺激にもなった」と話した。
別の班は高校生がバンド活動の練習場所が限られている問題点を挙げた。市議からは「学校以外の練習場所は週どのくらい利用するのか」「練習場所のレンタル室料は1回当たりいくらなのか」といった質問が出て、練習場所の確保が課題となっていることが浮き彫りになった。
議長を務めた一人のエクセラン3年生・伊藤望さん(18)は「議長席に座る貴重な経験を通じ、重要なことを決める議長の責任の重さを感じた。市議選の投票には必ず行こうと思う」と語った。
松本工業は平成27(2015)年度、エクセランは28年度、梓川は令和3年度から市議会との交流事業を続けている。市議会交流部会の上條美智子部会長は「しっかりと調査、研究をした上での提案が多く参考になった」と話した。各校の日程が合えば次年度以降も継続する。