地域の話題

松本広域消防局の本部 15年度めどに移転検討

移転が検討されている松本広域消防局本部

 松本広域連合(連合長・臥雲義尚松本市長)は令和15年度をめどに、松本市渚1にある松本広域消防局本部の移転を検討している。市内南西部の3地点が候補で、各消防署や訓練施設との複合化も視野に詳細を詰める。

 候補地は、建設中の中部縦貫自動車道・松本波田道路新村インターチェンジ(IC)の周辺、サンプロアルウィン西側の農地、松本臨空工業団地の庭球場になる。
 現在の本部は敷地面積が約4200平方メートルと狭く、断層上で浸水想定域内にあり災害リスクが高いといった課題がある。移転先については、大規模災害時の消防拠点としての被災リスクの低さや、他県からの応援を受け入れる敷地の広さ、アクセスの良さを考慮し、最適地を選ぶ。
 同時に「持続可能な消防体制維持」を掲げ、消防施設の統合も進める。移転後の新しい本部は、芳川消防署神林出張所(松本市神林)か山形消防署(山形村)、もしくはその両方と複合化し、渚、豊科(安曇野市豊科)、塩尻(塩尻市広丘高出)の各消防署にある訓練施設を統合して本部との併設を目指す。老朽化が課題の本郷消防署(松本市浅間温泉2)と山辺出張所(同市里山辺)の統合も別途検討する。諏訪、上伊那の各消防本部との指令業務の共同運用は令和16年度の開始を目指し、計画の策定を進める。
 2月3日に開かれる広域連合議会2月定例会で本部の移転候補地を報告する。同局は、施設の規模などについて基本計画を策定し、事業化の準備を進める。