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女子バスケの絈野夏海(松本出身) ロス五輪目標に飛躍誓う

3点シュートの練習に打ち込む絈野

 松本市波田出身で、女子バスケットボール関東大学リーグ1部で活躍する絈野夏海(19)=東京医療保健大1年、岐阜女子高出=は昨年、パリ五輪日本代表候補に選ばれるなど飛躍を遂げた。高校3年の全国高校選手権では主将としてチームを準優勝に導き、華々しいキャリアを積んでいる。一方、五輪日本代表の12人から外れる悔しさも味わった。一層の成長を誓い、3年後のロサンゼルス五輪出場に向けて新たな一歩を踏み出した。

 身長173センチで、精度の高い3点シュートと切れ味鋭いドライブが武器のオールラウンダーだ。3点シュートは驚異の成功率を誇り、高校3年の全国高校選手権では、大会最多となる計27本を決めた。この活躍が、高校生唯一の日本代表候補選出につながった。
 しかし、代表候補の強化合宿で「自分の力のなさに打ちのめされた」という。日本トップ選手のフィジカルの強さや判断の速さに圧倒された。それでも「全てが勉強」と食らい付き、合宿最終盤ではシュート力を生かせる場面が増え「磨けばトップクラスに通じる武器になる」と手応えを得た。
 「負けたり、できなかったりした自分を許せない性格」と自身を分析する。だからこそ、理想に近づくための努力をいとわない。3点シュートも、高校時代に15分以内に200本決める練習を毎日繰り返して精度を磨き、武器にした。強化合宿の経験も糧に、現在はフィジカルや体幹の強化に力を入れ「今年は当たり負けしない体をつくる」と力を込める。
 五輪を目指す原動力は、家族や地元の応援だ。年末年始の帰郷で、波田中時代まで所属したクラブチームに顔を出し「地元の子供たちの目標になれるプレーヤーに」と決意を新たにした。3年後の大舞台を目指し「今日も自分にできることを全力で」とコートを駆ける。