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宿場の小正月、餅花咲いた 南木曽・妻籠宿で飾り付け

繭玉や餅花で飾った小正月の縁起物を見上げ「きれいにできたね」と目を細める女性部のメンバー

 江戸時代の宿場の風情を伝える南木曽町の妻籠宿に14日、繭玉や餅花が飾られた。妻籠観光協会の女性部が毎年、小正月に合わせて手掛ける。軒を連ねる宿場に繭玉の紅白とキンカンの実のオレンジ色が映え、"満開"の餅花が冬に彩りを添えている。

 20人ほどが朝から集まって作業をした。「ビンカ」と呼ぶイヌツゲの小枝に繭玉を付け、「豊作祈願」の札も添えて50本を作った。小さな餅を花のようにササの枝に付けた餅花は30本作り、通りに面する建物の軒や無料休憩所・ふれあい館、観光案内所などにそれぞれ飾った。
 女性部長の嵯峨理恵子さんは「冬場の宿場に華やかな雰囲気が生まれる。部員同士の交流を深める貴重な機会でもある。伝統を守っていければ」と、取り組みを続ける思いを話していた。