政治・経済

ヨーカドー南松本店が閉店 26年余の歴史に幕

大勢が見守る中、入り口内側のシャッターが下りると「ありがとう」の声が飛んだ(13日午後7時10分ごろ)

 松本市高宮中のイトーヨーカドー南松本店が、13日の営業を最後に閉店した。最終日は朝から常連や家族連れら多くの客でにぎわい、平成10(1998)年のオープン以来、地域密着の総合スーパーとして親しまれてきた26年余の歴史に幕を下ろした。

 店内には「26年間ご愛顧ありがとうございました」などの言葉が掲げられた。来店客は設けられたメッセージボードに「一番なくならないでほしいお店でした」「子供たちとたくさん楽しい時間をすごしました」などと思い出や感謝の気持ちをつづっていた。
 店外では建物を名残惜しそうに見上げたり、写真に収めたりする常連客の姿も目立った。石芝のパート女性(66)は「この4、5日、毎日来ていたけれど、今日で見納め。寂しいの一言」と話していた。夜になっても閉店を惜しむ客が次々と訪れた。
 南松本ショッピングセンターの中核店舗として開店し、平成28年に食品売り場を含めて直営化した。閉店は、全国のイトーヨーカドーを首都圏に集約する経営改革の一環となる。
 閉店後の計画について、建物を共同所有するデリシアは「公表できる段階ではない」としている。市内では2月末に松本パルコ、3月末に井上本店が相次ぎ閉店する。