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木曽郡人口2万3781人 2.3%減 1日現在 高齢化率は44%超 上松は2連続社会増

 木曽郡内6町村の1日現在の人口(住民基本台帳人口)は2万3781人で、前年同日から573人(2・3%)減少した。木曽町は1万人、上松町は4000人の大台をそれぞれ割り込んだ。郡人口のうち65歳以上の人口が占める高齢化率(小数点第2位以下切り捨てで計算)は前年から0・3ポイント上昇して44・2%になり、少子高齢化の傾向が一層進んだ。

 木曽町は昨年2月に初めて人口1万人を切り、その後も減少傾向が続く。町民課は「今後もよほどのことがない限りこの流れは変わらないだろう」とみる。町村別の人口減少率をみると、大桑村が前年同月比3・4%(116人)減で最も高かった。村担当者は背景として、年間出生数が20人に達しない状況が近年続いているなど、年少人口、生産年齢人口の減少の影響を指摘する。
 郡全体の人口を年齢別でみると、15歳未満は同135人(6・6%)減の1889人、生産年齢人口に当たる15~64歳は同251人(2・1%)減の1万1364人、65歳以上は同187人(1・7%)減の1万528人となり、低い年齢区分ほど減少率が大きくなった。
 前年同日時点では高齢化率43%台の町村もあったが、今年は全ての町村が44%台に入った。

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 上松町の令和6年1年間の転入者数が転出者数を16人上回り、2年連続で社会増になった。新型コロナウイルス禍以降の地元企業による積極雇用などを背景に、20~30代の転入が目立つ。町の総人口(1月1日現在)が4000人を割り込む中、人口減の流れとは対照的な現象として町が注視している。
 転入者137人、転出者121人となり、社会増の人数は、24年ぶりに増加に転じた前年(11人)を上回った。本年度(4~12月末)の統計だと、転入者(世帯主)の年齢別割合は21~25歳が最も多く26%。30代が18%、26~29歳が15%と続く。転入目的は「仕事」が38%で、「Uターン」「学校等」が24%で並んだ。
 町は社会増の背景として、近年、移住・定住や結婚・子育ての支援充実に取り組んできた成果もあるとみる。今後も企業の雇用動向に頼らない移住対策などを模索していく考えだ。