塩尻の桑の湯 待望の営業再開
塩尻市大門一番町の銭湯・桑の湯が30日、新装オープンした。6月末に95年の歴史に幕を閉じたが、銭湯経営代行業のニコニコ温泉(本社・静岡県伊東市)が屋号を引き継ぎ、市内唯一の銭湯を復活させた。開店1時間で100人が訪れる盛況ぶりで、常連客も新規の客も、従来と同じまきで沸かす風呂にじっくりとつかって体を温め、浴場の変わらぬ景色や新たなロビーの雰囲気を楽しんでいた。
開店前に約50人が訪れて大行列となった。男湯も女湯も満員が続き、待ち時間の解消策として整理券を出した。地元の高校3年生・花村想さん(18)は友人の村上颯汰さん(18)と一番乗りで訪れ「小学生の頃から来ていた桑の湯が再開してうれしい。体の芯から温まった」と喜んでいた。
相良政之店長(26)は「すごい期待値を感じた。その分、責任も感じる。満足していただける銭湯にしたい」と話していた。旧桑の湯4代目で開店を見届けた桑澤弘幸さん(54)は「従業員たちが力を合わせ、憩いの場にしてほしい」と願っていた。
営業時間は午前5時~深夜1時(午後1~3時休み)。火曜定休(31日は営業)。年末年始は、景品が当たるくじや記念タオルの配布などをしている。