育てた野菜で能登支援 寿小4年2組が販売代金寄託

松本市の寿小学校4年2組(31人、担任・高橋愛佳教諭)が23日、自分たちが育てて販売した野菜の代金8301円を、能登半島地震の義援金として市に寄託した。春から話し合いを重ね、一から農作業に取り組んだ。教室を訪れ、取り組みの経緯を聞いた伊佐治裕子教育長は「みんなが自分で考えて行動してくれた。胸がいっぱい」と感謝し、現金が入った封筒を大事そうに受け取った。
総合的な学習の時間を活用して20回の「会議」を重ねてカブと赤大根を作ることを決め、係を分担した。畝を立てて種をまき、記録的な猛暑となった夏場も草取りと水やりを欠かさなかった。11月末に無事に収穫にこぎつけ、参観日に保護者に販売して完売した。
教室では、取り組んだことや思ったことを一人一人発表し、伊佐治教育長に封筒を手渡した。手作業で畑を耕そうと苦労している姿をみかね、トラクターで土をおこしてくれた「救世主」の川窪三千男さん(77)と、スクールサポーターの青木茂人さん(73)も招いて感謝を伝えた。
子供たちの笑顔は達成感で輝いていた。「草取りや水やりは暑くて大変だった。でも頑張った」「(販売の合計金額が)『8(や)、3(さ)、1(い)』になって驚いたし、うれしかった」などと感想を話し「石川県の人が早く普通の生活に戻ってくれたら」と願っていた。