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背中ぬくぬく「なぎそねこ」 伝統の防寒着、制作最盛期

昔からの防寒着「なぎそねこ」を制作する吉村さん

 冷え込む冬を迎えた中、南木曽町では、地域に昔から伝わる袖のない背中の防寒着「なぎそねこ」が盛んに作られている。町ねこ制作組合の作り手たちは、各地の愛用者らの注文に応じるため忙しく作業している。

 組合の会長・吉村早苗さん=吾妻=も、手縫いやミシンで日々制作する。幅広い年代の好みに合うよう柄やサイズなど多様な製品を手掛けており、製作所には色とりどりのなぎそねこが積まれる。
 軽く、袖がないため作業がしやすく、重ね着がしやすい。例年10~12月が繁忙期で、暖かい気候が続いた今年は、11月ころから注文が増え始めたという。
 生産に主に携わる組合員は、現在4軒ほどという。吉村さんは新たにシートで柄をつけた製品を作るなどしており「工夫をしながら良さを広く知ってもらいたい。昔からの品を守っていければ」と話す。
 吉村さんのねこは吉村南木曽ねこ製作所(電話0264・58・2450)やホームページ、町の小売店などで扱っている。