安曇野市教委 来年度の学校給食費 値上げを諮問 物価高騰で

安曇野市教育委員会は16日、市学校給食センター運営委員会(委員長=小平伴紀.堀金小学校長)に、来年度の学校給食費の引き上げを諮問した。小学校は1食当たり10円増額の330円に、中学校は同15円増額の390円にする内容。諮問通りに答申されて太田寛市長が引き上げが必要だと判断した場合、令和5年4月から3年連続での増額改定になる。
急激な物価高騰が要因で、特に主食である米の購入価格が10月に1割近く上昇したことが大きいという。市が学校給食の理念としている、地元の農畜産物を地元で消費する「地産地消」の推進にも影響が心配される。
市は5年4月の改定以降、増額改定分を市が負担することで、保護者の経済的な負担を抑えてきた。保護者負担額は小学校で1食当たり280円、中学校で同330円を維持している。来年度の公費負担は未定という。
大町市は、来年度に1食当たり5円の増額を検討している。「食材費が高騰していて値上げはしたいが、保護者の費用負担は避けたい」として、増額分はいずれも公費で負担する方向で調整しているという。保護者の負担額は、平成26(2014)年度から10年間変更していない。
16日の安曇野市学校給食センター運営委員会では、橋渡勝也教育長が小平委員長に諮問書を渡し、協議は非公開で行われた。橋渡教育長は「物価高騰が収まる気配はなく、食材調達などいろいろなところに影響が懸念される」と述べた。20日の答申を予定する。