松本市が道路除雪ガイドを初作成

本格的な積雪シーズンを前に、松本市は道路の除雪作業や市民の雪かきについてまとめた「松本市の道路除雪ガイド」を初めて作成し、市公式ホームページで公開している。降雪時に市が行う除雪路線や凍結防止剤の散布基準、雪捨て場や除雪機の購入補助制度などを紹介し、市民の除雪協力も求めている。
市はこれまで「道路除雪事業計画」を公開し除雪基準などを示してきた。文章が中心で分かりにくいことから、イラストを入れた除雪ガイドを作った。
幹線道路やバス路線などを1次路線、2車線未満の幹線道路などを2次路線、主要な生活道路を3次路線と規定し、1次・2次路線は積雪が10センチに達し、さらに降雪が見込まれる場合などに市が除雪に出動すると紹介している。
凍結防止剤の散布基準や、笹賀と里山辺、波田の3カ所に3月末まで設けられる常設雪捨て場の利用時間、町会などを対象にした除雪機の購入補助などの相談先も載る。市民には生活道路や歩道の除雪協力、樹木の剪定、水路に雪を捨てない―などを求めている。
市維持課によると、昨年度の市の除雪や融雪の出動日数は41日間で、令和3年度の67日間に比べて大幅に減った。ただ松本地方で20センチ以上の積雪を観測した2月は、長野道の通行止めや鉄道の運休など交通が混乱した。「安全な交通を確保するための除雪は、行政と市民、除雪業者の連携が不可欠」として、除雪ガイドを参考に協力を呼び掛けている。