山形・新複合施設、令和9年度末開館目指す

山形村は11日、旧ふるさと伝承館の後継となるミュージアム、図書館、子供の居場所・住民交流の場の3機能を備えた新複合施設の具体的な整備スケジュールを明らかにし、令和9年度末の開館を目指す方針を示した。来年度に基本計画と実施計画を策定し、建設工事は8年度秋ごろからを計画する。11日の村議会12月定例会一般質問で、整備の進行状況などを尋ねた福澤倫治氏、三澤一男氏の質問に答えた。
建設予定地は、村農業者トレーニングセンター北側の屋外テニスコートの敷地。施設の整備推進委員会が昨秋まとめた基本計画案では、開館時期を8年度中としていたが、財源確保が難航したことや専門家の技術指導などを踏まえて当初構想より後ろ倒しにした。
施設面積や予算規模も見直し、延べ床面積は当初の約2000平方メートルから1割縮小の約1800平方メートルに、約15億円としていた建設工事予算額は約13億5000万円とした。財源には緊急防災減災事業債、地域活性化事業債の2種の起債と、村の一般財源を活用する。村教育委員会は「財源確保が大きな課題で、計画の進行に時間がかかった。物価高騰がこの先もさらに続くことを見据え、予算規模も見直した」と説明した。
福澤氏は、本庄利昭村長が2期目の今期を限りに引退し来年3月16日に任期満了となることを踏まえ「複合施設整備を次の村長に重点事業として引き継ぐ考えがあるか」と質問した。本庄村長は「将来を見据え村全体の既存公共施設をどうしていくかという検討の必要性も合わせ、重点事業として引き継ぎたい」と答えた。