プラスチック廃棄物、全て再資源化 安曇野市が県内初の取り組み

安曇野市は来年4月から、家庭から排出されるプラスチック製品の廃棄物を全てリサイクルする。現在は「プラマーク」が付いたプラスチック製容器包装廃棄物だけリサイクルしており、プラマークがないプラスチック製品の廃棄物は可燃ごみとして収集し、燃やしている。市の再商品化計画が国の認定を受けたことで、リサイクルが可能になった。
認定は県内で初めてで、全国では安曇野市を含めて25自治体・組合が受けている。
プラマークが付いていない主なプラスチック製品は▽文房具▽玩具▽ハンガーなどの収納用品▽バケツ、じょうろなどの屋外用品▽計量カップ、まな板などの台所用品▽くし、風呂おけなどの洗面用具―などがある。
4月からは、主に地域ごとに定められた週1回の「プラスチック製容器包装」の収集日に、プラマークの有無に関係なくごみ集積場所に出せる。袋に入らない大型の品目は、豊科地域と穂高地域のリサイクルセンターでの回収を予定する。
現在、回収されたプラスチック製容器包装の廃棄物は、再商品化業者の工場でフォークリフトのパレットに再生されている。4月からは、プラマークがないプラスチック製品廃棄物を含め、富山県内の業者によりプラスチック製品の材料となるペレットになる。
市の再商品化計画が認定されたことで、プラスチック製品廃棄物の再資源化が促進されるほか、排出のルールが簡単になって市民の利便性が向上する。中間処理の段階で年間2000万円弱掛かっていた異物の除去作業が不要になってコストも削減される。プラマークがないプラスチック製品廃棄物を焼却しないことで、二酸化炭素の排出量も減る。
市は、分別冊子「資源物・ごみの出し方の手引き」を改訂して来年2月中旬の各戸配布を予定している。環境課は「プラスチックの資源化を通じて各市民が『安曇野ゼロカーボンシティ』に寄与できる。ご協力いただきたい」としている。