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「わらぼっち」や「雪吊り」 松本城で冬囲い

冬囲いの作業をする婦人部員ら

 松本市の国宝松本城で1日、本丸庭園などの植栽を風雪から守る冬囲いが行われた。松本古城会婦人部が小笠原ボタンなど約50株に「わらぼっち」と呼ばれる稲わら製のかさをかけたほか、造園業者がアカマツなどの樹木に雪よけの「雪吊り」を施し、本格的な冬の訪れに備えた。

 婦人部の約20人は白いかっぽう着姿で作業し、花芽に注意しながら高さの異なる枝ごとに丁寧にわらぼっちをかぶせていった。多湖佳子部長(77)は「松本城を見守るボタンなので、来年もかわいい花が咲くよう気持ちを込めた」と話していた。古城会の男性らは落ち葉掃きに精を出した。
 平成6(1994)年から続く冬の風物詩で、雪解けの季節となる来年3月に取り外す。松本城では他にも、師走の恒例行事として門松やしめ縄を飾り、すす払いをして新年を迎える。