連載・特集

2024.12.15 みすず野

 ことしも残り半月となった。年頭に立てた目標が果たせたか、確認する最終段階に入っている。壮大な目標が全く手つかずだったらもう達成は難しい。どうして手がつけられなかったかを顧みたほうがいいだろう。反省を新年につなげたい◆細かな目標はどうか。体重12キロ減のダイエットを目標にしていて、まだ1キロも減っていなければだいぶ無理がある。だが「毎月1キロずつ減らして」と冒頭についていれば最後の1カ月だけでも小さな目標が達成できるかもしれない。頑張ってみるか◆目標を持つのは自分磨きに通じる。戦後の日本を代表する時代小説作家・池波正太郎は、若者たちに向けて、自分に磨きをかけようとするか否かが肝心なところだと助言したという。「そうした構えを持たぬと、人生はいたずらに空転することになる」(『池波正太郎 粋な言葉』里中哲彦著、夕日書房)からだ◆正太郎は、常に目標や志を持ち、日々精進する大切さを説きたかったのだろう。目標が達成できるに越したことはないが、できなかったとしても達成に向けてどこまで何ができたか。ことしを振り返りながらぼつぼつ新年の目標を考えたい。