政治・経済

生坂・一星亭の文化的価値PR 17日初見学会

一星亭の保存活用に向け行われてきた母屋の不要品撤去作業(10月15日)

 生坂村教育委員会が、上生坂の国登録有形文化財・旧平林家住宅(一星亭)の保存・活用に向け、17日に初の見学会を開く。10月中旬までに、昨年度から3回にわたって実施してきた母屋の不要品撤去作業が完了。見学を通じ村内外に建物の文化的な価値や歴史的な意義を広く発信するほか、将来につながる建設的な知恵や意見も募りたい考えだ。

 同住宅は、村出身の法学者で中央大学初代総長、旧制松本中学校(松本深志高校)初代同窓会長を務めた加藤正治(1871~1952)の生家で母屋、土蔵など全6棟で構成する。うち木造2階建て(延べ床面積485平方メートル)の母屋には、かつて村の特産だった「生坂たばこ」の葉の乾燥作業部屋や風格ある座敷・客間があり、モミジなど四季折々の風情を意識した庭も現存する。役場や道の駅いくさかの郷にほど近く、平成29(2017)年に村が取得した。
 村教委は、昨年度から県の地域発元気づくり支援金を受け、3年計画で片付け・修繕に取り組む。将来的に歴史・文化の発信や観光振興につながる中核施設としての活用に期待している。
 見学会では1級建築士が建物の価値や意義を解説する。担当する村教委社会教育係・公民館主事の木村隼人さんは「一星亭の歴史に関心がある人だけでなく、民間活用に興味がある人にも参加してほしい」と話している。
 当日は午後1時半~3時に開催。10日までに村教委社会教育係(電話0263・69・2500)へ申し込む。