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刻字の力作 母校に寄贈 岩井孝雄さん 木曽町中に

母校・木曽町中の生徒に刻字2作品を贈った岩井さん(中央)

 木曽町福島の岩井孝雄さん(75)が、母校の木曽町中学校に刻字2作品を贈った。スクールカラーの青色で下地をあしらった刻字は幅1㍍50㌢の大作で、金箔を張った「一意専心」の言葉が輝く。「心技体」と刻んだ作品も力強い。

 岩井さんは同校の前身・福島中学校卒。木材などに文字を刻む刻字歴は10年ほどで、刻字の第一人者で書家の宮澤梅径さん=伊那市=に師事する。今回の制作に際し「ダイナミックな文字を揮ごうしてほしい」と宮澤さんに依頼した。
 10月31日に同校に届けた。2作品のうち「一意専心」は同校陸上部の指針として脈々と受け継がれている言葉だ。岩井さんは「一つのことに集中する意味。スポーツにも勉強にも生かしてほしい」と願った。生徒を代表して寄贈を受けた、生徒会長の3年・林竜之介さん(15)は「迫力を感じる作品。言葉に負けないような学校にしたい」と約束した。
 作品は、昇降口の一角の、陸上部員が目にしやすい位置に掲げられる。陸上部部長の2年・松村奏吾さん(14)は「言葉の意味通りのパフォーマンスが発揮できるように励む」と意気盛んだった。
 岩井さんは、令和3年には、校歌を刻んだ作品を同校に贈っている。