大好きな昆虫を本記で研究 安曇野の貞享義民記念館で昆虫展

安曇野市の昆虫好きの子供たちが集まる三郷昆虫クラブの「昆虫展」が27日、三郷明盛の貞享義民記念館で始まった。標本や写真など活動や研究の成果を伝える50点以上を展示した。県内で今年大発生したガの仲間・シンジュキノカワガの標本などもあり、昆虫の世界から垣間見える安曇野の「今」も伝えている。12月1日まで。
昆虫クラブには小学校4年生から高校生までの約20人が所属しており、4~11月は月2回ほど主に市内で観察会を開いている。観察会で興味や関心を広げた子供たちは特定の昆虫で独自に調査・研究活動もしている。
世話人の那須野雅好さんによると、シンジュキノカワガは中国原産で、収集家の間で美麗種として知られている。那須野さんが松本地域の河川敷でニワウルシの木に幼虫が大発生しているのを秋に確認した。地球温暖化の影響により国内で越冬しているとも言われているが、親のチョウは自力で飛んできたとみられている。昆虫クラブの中学生が幼虫を羽化させて標本にした。
このほか、市内で定着してきたという特定外来種の中国原産のチョウ・アカボシゴマダラの標本、明科地域で確認された貴重な草原種のチョウ・ホソバセセリの標本なども展示されている。那須野さんは「子供が作った標本だと侮れない。今の安曇野が反映されている」と説明する。
30日と1日は子供たちによる展示説明、チョウのオオムラサキを模した紙飛行機を作るワークショップ(参加無料)がある。1日は午前10時からと午後1時半から、チョウの精巧な模型を作るワークショップ(有料、先着順)が行われる。
鑑賞無料。午前9時から午後5時(最終日は4時)まで。