教育・子育て

校外の"先輩"と語り合おう 丘中で来月9日対話集会

事前研修に臨む“先輩”の参加者

 塩尻市の丘中学校2年生と、市内の事業所で働く人たちや高校生らが、互いの人生や価値観、仕事について対話する「いきはたトーク」が12月9日、同校で行われる。進路選択に臨む中学生には、将来を考えるヒントにしてもらう。26日と27日に同校で、社会人らを対象にした事前研修が行われた。

 市教育委員会の委託で、大門八番町のNPO法人MEGURUが事務局を務める「共創共学プラットフォーム」の事業の一つ。市が中学生の"先輩"としての参加を呼び掛け、官公署や各種団体、企業などが従業員らの派遣に応じた。同校出身の高校生らも含め、全部で約60人が中学生と対話する。
 中学生の人間関係は、親や学校の先生など「タテ」、同世代の友人など「ヨコ」が大半だ。事業では、新しい視点を与える「ナナメの関係」をつくり、真剣に話を聞いてもらえたという実感を得てもらおうと考えている。
 事前研修で参加者は、自身が大切にする価値観を確認した上で、生まれてから現在までを感情の起伏で表現する「人生グラフ」を作り、他の参加者の聞き取りに答えた。同じ形で行う中学生との対話に向けて準備した。
 中学生に、多様な生き方をして、困難を乗り越えてきた人生の先輩の姿を見てもらう。その経験を聞くことは、自身の進路を考えることにもつながりそうだ。MEGURUの担当者・瓜生彩佳さんは「自分自身、ナナメの関係の中でいろいろな人の影響を受けた感覚がある。こういう出会いが大切だと思う」と話している。